【100均で解決】鳩が来なくなる方法8選|効くグッズと失敗しない設置手順

【100均で解決】鳩が来なくなる方法8選|効くグッズと失敗しない設置手順

ベランダの手すりや室外機に鳩が止まるようになり、フンや鳴き声に悩まされていませんか。業者に頼むと数万円かかるため、まずは100均のグッズで何とかしたいと考える方は多いはずです。

結論から言うと、100均のグッズでも鳩を来なくすることはできます。ただし成功するかどうかは「何を買うか」ではなく「どこを、どう塞ぐか」で決まります。この記事では、100均で買える鳩よけグッズ8種類の効果を比較したうえで、鳩の止まり場所の見つけ方、すき間をつくらない設置手順、フン掃除の安全なやり方まで、今日から実践できる形で解説します。

この記事でわかること
  • 100均で使える鳩よけグッズ8種類の特徴と使い分け
  • 鳩対策に必要な防鳥ネットの目合いの目安
  • ベランダで鳩が止まる場所と侵入経路の見つけ方
  • 手すり・室外機・開口部など場所別の設置方法
  • フン掃除の方法と法律・管理規約上の注意点

結論|鳩対策は「止まれる面をなくす」作業。置くだけでは来なくならない

鳩対策でもっとも大切な考え方は、たったひとつです。それは「鳩が着地できる面と、入ってくるすき間を物理的になくす」ということ。グッズを置いたり吊るしたりすること自体が目的ではありません。

この考え方さえ押さえておけば、初めて見る商品でも、自分で見分けられるようになります。ここではまず、そろえるものと作業の順番、そして100均で対応できる範囲の目安をまとめて紹介しますね。

100均で優先してそろえたい3つのもの

予算が限られているなら、次の3つに絞って買いましょう。合計でおよそ500〜800円、作業時間は30分から1時間が目安です。

分類 具体的なもの 役割
①掃除に使うもの 使い捨て手袋、マスク、霧吹き、ポリ袋 フン・羽・巣材という「痕跡」を取り除く
②止まり面をなくすもの 鳥よけスパイク(剣山)、防鳥ネット 着地できる面と侵入口を物理的になくす
③固定するもの 結束バンド ①②を風雨でも外れないよう留める

この3つを優先する理由は、いずれも鳩が「慣れる」影響を受けない対策だからです。それぞれの詳しい選び方は、

なぜ「置くだけ」「吊るすだけ」では来なくならないのか

CDや置物などの刺激系対策は、時間がたつと慣れられやすい方法です。

原因は鳩の学習能力にあります。光る、揺れる、天敵の形をしている。こうした刺激は最初こそ警戒されますが、実際に危ない目にあわないと分かった時点で反応しなくなります。これを馴化(じゅんか)と呼びます。鳩は形や色、場所をよく記憶する鳥なので、一度「安全だ」と学習すると迷わず戻ってきます。

一方で、足場そのものがない、すき間がなくて入れない、という状態には慣れようがありません。だから物理的な対策は効果が続くのです。

対策の順番は「掃除 → 物理対策 → 補助」

順番を間違えると、せっかく買ったグッズが無駄になります。正しい順番は次のとおりです。

  1. 1
    掃除

    フン・羽・巣材を取り除く

  2. 2
    物理対策

    止まり面とすき間を塞ぐ

  3. 3
    補助

    忌避剤や反射系グッズを上乗せする

掃除を先におこなう理由は、フンや羽が残っていると「ここは安全な場所だ」という痕跡になり、鳩が戻ってくる手がかりになってしまうからです。掃除せずにグッズだけを設置しても、効果は半減します。

100均で対応できるのはどこまでか

対策の成功率は、鳩がそのベランダにどれだけ執着しているかで変わります。買いに行く前に、今がどの段階かを確認してください。

段階 ベランダの状態(判断の目安) 100均での対応 やること
①ときどき立ち寄る 明るい時間帯にたまに止まる。フンは1日数個以下 ◎ 十分に解決できる 掃除+手すり・室外機にスパイクを設置
②毎日の常連になっている 毎日同じ場所に止まる。フンが増え、鳴き声も聞こえる ○ 解決できる 掃除+スパイク+侵入口にネットを設置
③巣の場所を探している 長時間居座る。隅に枯れ枝や羽が出始めた △ 念入りな対策が必要 開口部全体をネットで覆い、隅の物を撤去する
④すでに住みついている 夜間も居座る。巣がある。卵やヒナがいる × 100均だけでは難しい 自治体の窓口や専門業者に相談する

①から③であれば、100均のスパイク・ネット・結束バンドを正しく設置することで十分に対応できます。この記事はその手順を解説していきます。

④に当てはまる場合、とくに卵やヒナがいる巣は法律により無断で撤去できません。

100均で買える鳩よけグッズ8種|効果が続くもの・続かないもの

100均では、さまざまな鳥よけグッズが扱われることがあります。ただし、どれも同じように効くわけではありません。ここでは代表的な8種類を取り上げて、それぞれの仕組みと効果が続く期間、向いている場所を紹介していきます。

すでに買って失敗した経験がある方も、使い方を変えるだけで機能するケースがあります。とくに忌避剤とテグスは、商品ではなく置き方・張り方に原因があることがほとんどです。

一覧で見る|8種類のグッズと効果の違い

まずは、どんなグッズがあってどれくらい効くのかを、ひと目で比べてみましょう。

グッズ 仕組み 効果の持続 向いている場所
防鳥ネット 物理的に入れなくする ◎ 続く(すき間がなければ) 開口部全体、室外機まわり
鳥よけスパイク(剣山) 物理的に止まれなくする ◎ 続く(すき間がなければ) 手すり、室外機の上面、庇
トゲトゲ状バリア 物理的に止まれなくする ◎ 続く(すき間がなければ) 平らな面、狭いすき間
固形忌避剤 においで近づきにくくする △ 限定的(有効期間あり) 止まり面を塞いだあとの上乗せ
テグス・糸 止まりにくくする △ 張り方しだい 手すりの上面
防鳥テープ・CDなど 光と動きで警戒させる × 単体では続かない 物理対策との併用
天敵の模型 天敵と誤認させる × 単体では続かない 物理対策との併用
磁石 方向感覚を乱すとされる × 期待しにくい —

※表の評価は、特定の環境で独自に比較実験した結果ではなく、各グッズの仕組みや一般的な特徴をもとにした目安です。実際の効果は、鳩の定着状況や設置場所、施工状態によって異なります。

表からわかることは3つです。効果が続くのは「物理的に止まれない・入れない状態」をつくるもの。においは補助にすぎません。光や模型は単体では続きません。予算が限られているなら、まずは上の3つに使いましょう。

防鳥ネット|物理的に入れなくする、もっとも確実な方法

防鳥ネットは、ベランダの開口部そのものを覆ってしまう方法です。鳩が入ってこられないため、慣れの影響を受けず効果が長続きします。

100均では、100×200cm前後のポリエチレン製のものが110円で手に入ります。軽くて扱いやすく、はさみで切って形を合わせることもできます。一方で軽いぶん風でばたつきやすく、固定が甘いとめくれてすき間ができる点には注意が必要です。

選ぶときに確認したいのは次の3点です。

  • 目合い:網の目の細かさ。鳩には30mm以下が目安(詳しくは次の章)
  • サイズ:塞ぎたい開口部の幅と高さに足りるか
  • 糸の太さ:細すぎると鳥が絡まるおそれがあるため避ける

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鳥よけスパイク(剣山)|手すりの止まり面をなくす主役

鳥よけスパイクは、細い突起が並んだマット状のグッズです。手すりの上面や室外機の上のような「平らで止まりやすい場所」に並べることで、足場そのものをなくします。

止まり面を物理的になくせるため、物理対策の中心になります。

成否を分けるのは「すき間の有無」

スパイクで失敗する原因は、ほぼひとつです。それは「途中にすき間が空いていること」。

鳩は止まれる場所を探して移動するため、手すりの端に10cmでも空きがあれば、そこに止まります。端から端まで、継ぎ目にも空きをつくらず並べることが絶対条件です。長さが合わない場合ははさみで切り、切った端を突き合わせて配置してください。

固定は結束バンドが確実

スパイクの多くは裏面に両面テープが付いていますが、屋外では剥がれやすいのが実情です。コンクリートやざらついた外壁、ほこりの多い面では、そもそも接着しません。

確実なのは結束バンドで手すりに巻き留める方法です。手すりの太さに合わせて長さを選び、2〜3か所を留めれば風でずれることはありません。両面テープを使う場合は、貼る前に設置面を乾いた布で拭くだけで、持ちが大きく変わります。

トゲトゲ状バリア|狭い面やすき間を埋めるのに使える

100均では、猫よけとして販売されているトゲトゲ状のマット・バリアも手に入ります。ポリプロピレン製で、110円前後です。

この商品の想定用途はあくまで猫よけですが、平らな面に敷き詰めて足場をなくすという働きは、鳥よけスパイクと共通しています。室外機の上面や狭いベランダなど、面積が限られる場所では隙間なく敷き詰めやすく、扱いやすいという利点があります。

使い方はスパイクと同じで、隙間なく敷き詰めることが前提です。1枚だけ置いて空きが残っていると、その空いた部分に止まられてしまいます。

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固形忌避剤|1個置くだけでは効かない。正しい置き方

固形忌避剤は、においで鳩を近づきにくくするグッズです。固形忌避剤は、置き方によって効果の出方が変わります。

やりがちなNGな置き方

もっとも多いのが、パッケージから出して1個をそのまま手すりに置くという使い方です。これではにおいの届く範囲が足りず、少し離れた場所に止まられて終わります。

効果を出すための3つのポイント

ポイント 具体的なやり方
分割する 手で割れるタイプが多いため、いくつかに分けて数を増やす
間隔を空けて配置する 1か所にまとめず、対策したい範囲に点々と置く
吊るす ネット袋などに入れて吊り下げると、においが広がりやすい

あわせて、有効期間がある点にも注意してください。屋外では雨や風でにおいが落ちるため、パッケージの表示を確認して交換します。

そしてもっとも重要なのは、止まれる面が残っている限り、忌避剤だけでは戻ってくるということです。忌避剤は物理対策を終えたあとの「上乗せ」として使ってください。

テグス・糸|たるむと乗られる。張り方が9割

駅や商業施設でよく見かける方法ですが、テグスは、張り方によって効果が大きく変わります。

原因はシンプルで、たるむと平気で上に乗られるから。ピンと張ったつもりでも、風や気温の変化で数日後には緩んできます。また1〜2本では鳩がまたいで止まれてしまうため、壁の役割を果たしてくれません。

張るときのポイントは次のとおりです。

  • 手すりの上面から2〜3cm浮かせた高さに張る
  • 1本ではなく、複数本を等間隔で張る
  • 張力を保ち、定期的に緩みを点検する
  • 細すぎる糸は鳥が絡まるおそれがあるため避ける

正直に言えば、維持の手間を考えるとスパイクのほうが確実です。手すりの形状などでスパイクが使えない場合の選択肢として考えるとよいでしょう。

防鳥テープ・CDなどの反射系|単体では慣れる

光を反射させて警戒させるグッズです。単体では効果が続きにくいアイテムです。

設置直後は効果がありますが、おおむね数日から2週間ほどで慣れて止まるようになります。実害がない刺激だと学習されてしまうためです。使うのであれば、物理対策を終えたうえで上乗せし、設置場所をときどき変えるようにしましょう。風になびいて動くタイプのほうが、警戒心は長持ちしやすい傾向があります。

近隣への反射光に注意

見落とされがちですが、反射光が向かいの住戸の窓に入ると、近隣トラブルの原因になります。鳩対策のつもりが近隣トラブルの原因になっては本末転倒です。設置する角度を確認し、光が他のお宅に向かわないようにしてください。

天敵の模型|短期的な警戒にとどまる

カラスやフクロウをかたどった置物・ビニール製の模型です。最初のうちは警戒しますが、動かないものにはすぐ慣れます。

使うなら、風でなびくタイプを選び、置き場所を変えながら使うのが現実的です。これ単体で解決することは期待せず、物理対策の上乗せとして考えてください。

磁石|効果を示す根拠は乏しい

「鳩は地磁気で方角を知るため、磁石を置くと方向感覚が狂う」という説を見かけます。しかし農林水産省がまとめた野生鳥獣の被害防止に関する資料では、磁石を置いた場合と置かない場合とで、鳩の飛来回数や滞在時間に差が見られなかったという実験結果が示されています。

効果があるように見えるケースもありますが、それは磁石そのものの働きではなく「見慣れないものが増えたことへの一時的な警戒」である可能性が高いと考えられます。限られた予算を回す優先度は低いアイテムです。

効果に差が出るのはなぜ?「慣れる」の仕組み

ここまで見てきた差は、たったひとつの理由で説明できます。

実害をともなわない刺激は、繰り返すうちに反応が消えていく。 光っても、揺れても、においがしても、実際に痛い目にあわなければ、鳩は「危なくない」と学習します。しかも鳩は形・色・場所を記憶する能力が高いため、一度そう判断すると迷わず戻ってきます。

反対に、足場がない・すき間がなくて入れないという状態は、学習のしようがありません。だから物理対策だけが効果を保ち続けるのです。

この仕組みを知っておけば、見慣れない商品でも「これは物理的に止まれなくするものか、それとも刺激で驚かせるだけのものか」で見分けられますよ。

100均の鳥よけネットは鳩に効く?目合いを公的な目安と照らし合わせる

「100均のネットで本当に足りるのか」。これは検索してこの記事にたどり着いた方の、いちばん大きな疑問だと思います。

結論から言えば、素材のスペック上は足りています。公的な資料が示す目安と、100均で扱われることのある鳥よけネットの数値を照らし合わせて見ていきましょう。

鳩に必要な目合いの目安は30mm以下

目合い(めあい)とは、網の目ひとつぶんの大きさのことです。これより粗いと、鳥は体をすり抜けて侵入してしまいます。

農林水産省がまとめた野生鳥獣の被害防止に関する資料では、鳥の種類ごとにおおよその目安が示されています。

鳥の種類 目合いの目安
カラス 75mm以下
ヒヨドリ・ムクドリ・鳩 30mm以下
スズメ 20mm以下

つまり鳩の場合、30mm以下であれば侵入を防げるというのが目安になります。目合いが書かれていない商品は見分けようがないので、避けておくと安心です。

100均の鳥よけネットの目合いは約20mm

100均で手に入る鳥よけネット(100×200cm前後・ポリエチレン製)の目合いは、約20mmです。先ほどの目安である30mm以下を満たしており、鳩対策に使えるスペックだといえます。

ただし、園芸用ネットには、鳩よけに向かない目の粗い商品もあります。つる性の植物を這わせるためのネットは目合いが20cm前後と大きく、鳩よけには使えません。パッケージに「鳥よけ」「防鳥」と書かれているか、目合いの数値が記載されているかを必ず確認してください。

なお、取り扱い商品や在庫は店舗によって違います。見つからない場合は、目合いの数値を目安に近いものを探してみてくださいね。

開口部の広さから必要枚数を計算してみよう

「大きさが足りるかどうか分からない」という不安は、先に計算しておけば解消できます。1枚が100×200cm、つまり2㎡ぶんをカバーできると考えて計算してください。

塞ぎたい範囲 必要枚数の目安
手すりの上部のみ(幅2m×高さ1m) 1枚
一般的なベランダの開口部(幅3m×高さ1.5m) 3枚
広めのベランダの開口部(幅4m×高さ2m) 4〜5枚
室外機まわりのみ(1m四方程度) 1枚

複数枚をつなぐ場合は、重ね代を10〜15cm取って結束バンドで留めます。突き合わせただけではすき間ができ、そこから侵入されるため注意してください。

ただし失敗の原因は目合いより「端のすき間」

ここが最重要です。目合いが合っていても、上端・下端・側端にすき間が残っていれば鳩は入ってきます。

ベランダの一部だけを塞ぐと、別のルートから侵入されることがあります。鳩は羽を広げた幅ほどのすき間があれば通り抜けられます。具体的な塞ぎ方は「場所別の設置手順」で解説します。

【ステップ1】買う前に5分|鳩がどこに止まっているかを確かめる

グッズを選ぶ前に、やっておきたいことがあります。それは「自分のベランダのどこに鳩が止まっているか」を見つけることです。

この確認を飛ばしてしまうと、買ったグッズを置く場所を間違えてしまいます。鳩は近くの止まり場にいったん着地してから歩いたり跳んだりして入ってくるため、侵入口を1か所だけ塞いでも、別のルートに切り替えられてしまうのです。所要時間は5分から10分。買い物の数量を決めるための作業でもあります。

フンの位置が、鳩の止まり場所を教えてくれる

鳩がどこに止まっていたかは、フンの位置から逆算できます。

フンの落ちている場所 止まり場所
手すりの上に点々と並んでいる 手すりの上面
室外機の上や周囲 室外機の上面
床の一角に集中している その真上(物干し竿・エアコンの配管・庇など)
隅に枯れ枝や羽が混ざっている 営巣しようとしている可能性が高い

とくに最後のパターン、枯れ枝や羽、糸くずが隅に集まり始めている場合は緊急度が高いと考えてください。巣ができる直前の段階です。

見落としやすい「鳩が止まれる面」チェックリスト

手すりだけを見て対策し、失敗するケースが非常に多くあります。次の10か所を順番に確認してください。

  • 手すりの上面
  • 手すりの外側
  • 室外機の上面
  • 室外機と壁のすき間
  • エアコンの配管カバーの上
  • 隔て板(避難隔壁)の下端
  • 物干し竿
  • 庇・軒下
  • 格子や桟
  • プランター棚の上

とくに見落とされやすいのは、室外機と壁のすき間、エアコンの配管カバーの上、隔て板の下端の3か所です。いずれも人の視線が届きにくく、鳩にとっては身を隠せる好都合な場所になります。

鳩は上から降りてこない|どこから入ってくるのか

意外に知られていませんが、鳩は目的の場所へ上空から直接着地することはほとんどありません。まず近くのどこかに止まって安全を確認し、そこから歩いたり跳んだりして入ってきます。

中継地点になりやすいのは次のような場所です。

  • 隣のお宅のベランダの手すり
  • 向かいの建物の屋根
  • 近くの電線
  • 自宅の手すりの外側

つまり、自分のベランダの内側だけを見ていても侵入ルートは分かりません。朝の時間帯に一度どこから入ってくるかを観察するか、手すりの外側や隣接部分にフンが付いていないかを確認してみてください。

塞ぐ場所の長さ・広さを測ってメモしておこう

止まり場所が分かったら、実際に測ります。必要なのは次の3つの数値です。

測る場所 使いみち
手すりの全長 スパイク・トゲトゲ状バリアの必要本数
室外機の上面(縦×横) バリアまたはネットの必要枚数
開口部の幅×高さ 防鳥ネットの必要枚数

この数値がそのまま買い物リストの数量になります。メジャーがない場合は、手のひらの幅(およそ18cm)や靴の長さ(およそ25cm)を目安に、ざっくり測っても大丈夫です。

【ステップ2】100均で買うものリスト|価格・必要個数

測った数値をもとに、買うものを決めていきましょう。鳩対策に使うものは、園芸用品や掃除・衛生用品など複数のカテゴリに分かれます。

なお、取り扱い商品や在庫は店舗によって違います。同じような商品が見つからない場合は、代わりになるもの(園芸ネットなど)が使えないか、目合いやサイズを見て選んでみてください。

必須①:掃除に使うもの

作業の最初に必要になる道具です。掃除・衛生用品としてそろえられます。

品目 価格の目安 必要数の目安
使い捨て手袋(ポリエチレン製) 110円 1袋
マスク(不織布) 110円 1袋
霧吹き(スプレーボトル) 110円 1本
ポリ袋(30L程度) 110円 1袋
除菌ウェットシート 110円 1個

合計でおよそ550円。すでに自宅にあるものは買う必要はありません。

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必須②:止まり面をなくすもの

園芸用品として扱われるものを使います。ステップ1で測った数値をもとに数量を決めてください。

品目 価格の目安 必要数の計算
鳥よけスパイク/トゲトゲ状バリア 110円 手すりの全長 ÷ 1本の長さ(商品によって違います)
防鳥ネット(目合い20mm前後) 110円 開口部の面積 ÷ 2㎡(1枚のカバー範囲)

たとえば手すりの長さが3m、1本が約48cmの商品であれば7本が必要です。開口部が幅3m×高さ1.5m(4.5㎡)なら、ネットは3枚が目安になります。

必須③:固定に使うもの

結束バンドは、この作業でなくてはならないアイテムです。両面テープだけでは、外壁や手すりにうまく付かないことが多いためです。

長さ 用途
150mm 細めの手すり、ネットどうしの接合
200mm 一般的な太さの手すり
250mm 太い手すり、支柱への固定

1袋10〜20本入りで110円です。手すりの太さが分からない場合は、200mmを選んでおけば多くのケースで対応できます。

なお、屋外で使う樹脂製の固定具は紫外線で少しずつ劣化します。半年から1年に一度は状態を確認し、もろくなっていれば交換してください。

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状況に応じて:支点づくり・上乗せのアイテム

全員に必要なものではありません。次に当てはまる場合だけ、買い足してみてください。

こんなとき 使うもの
ネットを張る支点がない つっぱり棒、園芸支柱
固定する場所が足りない 粘着フック、吸盤フック
室外機と壁の細かいすき間が残る 鉢底ネット
止まり面を塞いだうえで上乗せしたい 固形忌避剤

ケース別|合計いくら・どれくらいの時間がかかるか

自分のケースに近いものを参考にしてください。

ケース 購入点数 合計金額の目安 作業時間の目安
手すりだけを塞ぐ最小構成 8点前後 約900円 30〜40分
室外機まわりも含む構成 10点前後 約1,100円 50分〜1時間
開口部をネットで広く覆う構成 13点前後 約1,400円 1時間〜1時間30分

いずれも掃除の時間を含んだ目安です。業者に依頼した場合の費用と比べると、100均で完結できる範囲の負担は大きくありません。

【ステップ3】まず掃除|フン・羽・巣材を安全に取り除く

グッズを設置する前に、必ず掃除をします。痕跡が残っていると鳩が戻ってくるためですが、それ以上に掃除のやり方そのものに健康上の注意点があるためです。

ここは多くの鳩対策の記事で省略されがちな部分ですが、実際に手を動かす前に必ず確認してください。

乾いたフンをそのまま掃いてはいけない理由

乾燥した鳩のフンは、ほうきで掃くと細かく砕けて空気中に舞い上がります。これを吸い込むことで健康被害につながる可能性があります。

鳥のフンに関連する感染症としては、クリプトコックス症やオウム病が知られています。国立健康危機管理研究機構の情報によれば、いずれも主な感染経路は排泄物に含まれる菌や真菌を吸い込むこととされています。

とはいえ、国内の報告数はクリプトコックス症で年間約150例、オウム病で年間10例前後です。過度に怖がる必要はありません。ただしクリプトコックス症の報告例は60歳以上が8割以上、免疫が低下している方が7割以上を占めているため、ご高齢の方や体調に不安のある方は、無理をせず家族や業者に任せることも考えてみてくださいね。

いずれにしても「舞い上げない」が鉄則です。掃除のあとに咳が続く、発熱するといった症状があれば、医療機関に相談してください。

安全な掃除手順5ステップ

所要時間は10分から20分です。手袋とマスクは必ず着けてから始めてください。

ステップ1:換気する 窓を開け、風通しのよい状態をつくります。屋内に粉じんが入らないよう、掃除する側と反対の窓も開けておくとよいでしょう。

ステップ2:水またはぬるま湯で十分に湿らせ、5分ほど置く 霧吹きで、フンの表面が濡れて色が変わるまでしっかりスプレーします。乾いたまま触らない、こすらないことが重要です。固着している場合は5分ほど置くと、ふやけて取れやすくなります。ぬるま湯を使うと、より早くやわらかくなります。

ステップ3:拭き取り、その場でポリ袋に密閉する ペーパータオルや古布で、一方向に拭き取ります。往復させると汚れを広げてしまうためです。拭き取ったものはその場でポリ袋に入れ、空気を抜いて口をしっかり縛ってください。

ステップ4:消毒用エタノールで仕上げる フンを取り除いたあと、消毒用エタノールをスプレーしてペーパーで拭き上げます。順番が大切で、消毒は「拭き取ったあと」におこないます。汚れが残ったまま消毒液をかけても効果は十分に得られません。

汚れがひどく、どうしても落ちない場合は塩素系漂白剤を薄めた液(水500mlに対して原液5ml程度が目安)を使う方法もありますが、次の点にご注意ください。

  • 金属部分や室外機に付くと、変色や腐食の原因になる
  • 衣類や洗濯物に付くと脱色する
  • 階下や隣家に流れないよう、水を大量に使わない
  • 酸性タイプの洗剤とは絶対に混ぜない

ベランダで使うには気をつけることが多いので、基本は消毒用エタノールで十分です。

ステップ5:道具を処分し、手洗い・うがいをする 使った手袋・マスク・ペーパー類はまとめて処分します。作業後は石けんで手を洗い、うがいをしてください。

鳥のフンに関連する感染症については、以下の公的機関の情報をご確認ください。いずれも乾燥した排泄物に含まれる菌や真菌を吸い込むことが主な感染経路とされています。

※出典

やってはいけない掃除方法

次の5つは避けてください。

NG行為 理由
乾いたまま掃く 粉じんが舞い、吸い込むおそれがある
ホースや高圧洗浄機で洗い流す 周囲や階下に飛散し、近隣の迷惑になる
素手で触る 直接の接触は感染リスクを高める
掃除機で吸う 排気から粉じんが拡散する
塩素系漂白剤を鳥よけ目的でまく 素材が傷むうえ、人やペットに危険。鳥よけの効果も期待できない

とくに最後の項目は誤解されやすい部分です。清掃や除菌のために用法を守って使うのは別として、「まいておけば鳩が来なくなる」という使い方には効果がありません。

巣・卵・ヒナがあったら、掃除を止めて確認する

掃除の途中で巣らしきものを見つけたら、中を確認してください。

見つけたもの 対応
枯れ枝や羽が集まっているだけ(卵なし) 撤去して問題ありません
卵がある 作業を中断し、自治体の担当窓口に相談してください
ヒナがいる 同上。無断での撤去はできません

卵やヒナがいる巣は、法律によって無許可での撤去が制限されています。詳しくは「やっていいこと・ダメなこと」の章で解説します。

【ステップ4】場所別|すき間をつくらない設置手順

ここからが実際の設置作業です。場所ごとに押さえるポイントが違うため、自分のベランダで必要な箇所だけを読んでいただいて構いません。

すべてに共通するのは、「すき間を残さない」というただ一点です。設置したつもりでも1か所空いていれば、鳩はそこを見つけます。

手すり|端から端まで、止まり面を残さない

もっとも止まられやすい場所です。次の手順で進めます。

  1. 1
    手すりの上面を乾いた布で拭き、ほこりを落とす
  2. 2
    スパイクまたはトゲトゲ状バリアを、端から順に並べる
  3. 3
    長さが余る箇所ははさみでカットし、継ぎ目に空きが出ないよう突き合わせる
  4. 4
    1枚につき2〜3か所を結束バンドで巻き留める
  5. 5
    最後に端・継ぎ目・曲がり部分を目で見て確認する

チェックすべきすき間は「両端」「継ぎ目」「曲がり部分」の3か所です。とくに手すりが途中で曲がっている場合、その内側に空きができやすいので念入りに確認してください。

手すりの外側や下面に止まる場合は、外側にもバリアを足すか、あとで紹介するネットで手すりごと覆う方法も考えてみてください。

室外機|上面だけでなく「裏」と「壁とのすき間」も

室外機は、上面が止まり場になるだけでなく、裏側や壁とのすき間が巣づくりの候補地になります。上面だけを塞いで安心してしまうのは、よくある失敗のひとつです。

場所 対処
上面 トゲトゲ状バリアを隙間なく敷き詰める、またはネットで覆う
壁とのすき間 ネットや鉢底ネットを丸めて詰める
裏側の空間 ネットで塞ぐ。物を置いている場合は撤去する

ただし注意点があります。室外機の吹き出し口(前面のファンがある面)は絶対に塞がないでください。空気の流れを妨げると、冷暖房の効率が落ちるだけでなく故障の原因になります。

エアコン配管・庇・ベランダの隅

見落とされやすい3か所です。それぞれ対処が変わってきます。

エアコンの配管カバーの上 細長い止まり面になります。幅が狭いため、トゲトゲ状バリアを細く切って貼るか、結束バンドで留めると対応できます。

庇・軒下 雨をしのげるため鳩に好まれます。高い位置にあることが多く、無理に手を伸ばすのは危険です。手が届く範囲でネットを張り、届かない場合は無理をせず別の方法を考えてみてください。

ベランダの隅 巣材の置き場になりやすい場所です。ここは「塞ぐ」よりも「物を減らして身を隠せる空間をなくす」ほうが効きます。とくに次のようなものは、巣材にされやすいので注意しましょう。

  • 使っていないプランターや植木鉢
  • 畳んだ段ボール
  • すのこ、木材
  • 物置代わりの箱

隅をすっきりさせるだけで、営巣の候補地から外れることがあります。

開口部|ネットは「上端・下端・側端」の3辺を固定する

ネット設置でもっとも失敗が多いのが端の処理です。次の手順で進めます。

  1. 1
    つっぱり棒や園芸支柱で、ネットを留める支点をつくる(手すりや柱が使える場合は不要)
  2. 2
    ネットを広げ、まず上端を結束バンドで数か所留める
  3. 3
    次に側端を左右とも留める
  4. 4
    最後に下端を留め、床とのすき間をなくす
  5. 5
    中間点も2〜3か所留め、風でめくれないようにする
  6. 6
    複数枚を使う場合は、重ね代を10〜15cm取って接合する

確認すべきすき間は「床との間」「手すりの下」「左右の端」の3か所です。この3か所さえ潰せば、ネットの効果は大きく変わります。

なお、洗濯物を干したり出入りしたりする必要がある場合は、片側の側端を結束バンドではなく洗濯ばさみやフックで留めておくと、開け閉めできる構造にできます。

【賃貸の方向け】壁や手すりを傷つけずに固定する3つのコツ

賃貸のベランダでは、退去時の原状回復が気になるところです。ビス留めや強力な接着剤を使わなくても、100均でそろうもので十分に固定できます。

① 結束バンドは、クッション材を挟んでから締める

金属製や塗装された手すりに結束バンドを直接きつく巻くと、締めつけとこすれで塗装が傷むことがあります。手すりとバンドのあいだに、すき間テープや不要な布、スポンジなどを一枚挟んでから巻いてください。手すりの保護とずれ防止が同時にできます。

② 粘着フックは「はがせるタイプ」を選び、結束バンドと併用する

粘着フックは、貼る前に設置面を乾いた布で拭くだけで持ちが変わります。ただし屋外では雨と紫外線で粘着力が落ちるため、フックだけに頼らず、結束バンドでの固定と組み合わせてください。

なお、養生テープやマスキングテープを下地に貼る方法を見かけることがありますが、屋外ではこれらのテープ自体が紫外線と雨で劣化し、かえって糊が残ってしまうことがあります。屋内向けの方法と考えてください。

③ マグネットフックは、磁石が付くかどうかを先に確認する

金属部分にはマグネットフックも使えますが、注意点があります。アルミ製の手すりには磁石が付きません。集合住宅のベランダの手すりはアルミ製であることが多いため、まず手持ちの磁石を当てて付くかどうかを確かめてから購入してください。室外機の外装やスチール製の物干し金具であれば使えることがあります。

いずれの方法も、外そうと思えばすぐ外せるのが利点です。外壁への穴あけ、ビス留め、強力接着剤の使用は避けてください。

ベランダ構造別|3タイプの設計図

ベランダの形によって、塞ぐ順序と範囲が変わります。自分の住まいに近いタイプを参考にしてください。

タイプ 特徴 塞ぐ順序 必要点数と金額の目安
A:手すり+格子・柵 格子の下のすき間、桟が侵入口になる。部分的に塞ぐと上や横へ移動される ①格子の下 → ②桟 → ③手すり上面 → ④上部の開口部 12点前後・約1,300円
B:コンクリート壁+手すり 手すりの上面がいちばん止まられやすい。開口部が広いのでネットは上部だけに ①手すり上面 → ②室外機上面 → ③配管まわり 9点前後・約1,000円
C:室外機置き場中心の狭いベランダ 面が狭く、100均だけで完全に塞ぎやすい ①室外機上面 → ②手すり → ③壁とのすき間 6点前後・約700円

とくにタイプCは塞ぐ範囲が限られるため、対策しやすいケースです。塞ぐべき面積が限られているため、トゲトゲ状バリアを隙間なく敷き詰めるだけで解決することがあります。

「ここを塞ぐと、次はここに来る」移動先を先回りして考えよう

部分的な対策がイタチごっこになる理由を、具体的に見ておきましょう。部分的に塞ぐと、次のように侵入場所が移ることがあります。

  1. 格子の下のすき間を塞ぐ → 桟に止まって入ってくる
  2. 桟をネットで覆う → その上の空間から入ってくる
  3. 右側を重点的に塞ぐ → 左側から入ってくる

つまり、1か所ずつ潰していくと鳩も1つずつルートを変えてきます。先回りして止まり面をまとめて塞ぐことが、イタチごっこを防ぐ唯一の方法です。

予算の都合で段階的に進める場合は、次の優先順位で進めてください。

  1. 1
    もっともフンが多い場所(=いちばん長く滞在している場所)
  2. 2
    室外機の上面と、その周辺のすき間
  3. 3
    手すり全体

安全に作業しよう|やってはいけない固定方法

最後に、安全面で気をつけたいことをお伝えします。

2階以上で、手すりの外側に身を乗り出す作業はおこなわないでください。 転落の危険があります。手が届かない範囲は無理をせず、届く範囲だけで対策するか、別の方法を考えてみてください。

また、次の固定方法は避けてください。

NG 理由
外壁への穴あけ・ビス留め 原状回復ができず、退去時にトラブルになる
避難ハッチの上・隔て板の前を塞ぐ 火災時の避難経路を妨げる。法令上も問題になる
室外機の吹き出し口を塞ぐ 故障や効率低下の原因になる
鋭利に加工した自作のスパイク 人やペットの怪我、鳥を傷つける行為につながる

固定は「置くだけ」「挟むだけ」「結束バンドで留めるだけ」といった、あとから外せる方法を選ぶのが基本です。

よくある失敗7選|これをやると鳩は戻ってくる

設置直後は効いたように見えても、数日で戻ってくるケースには共通した原因があります。すでに設置を終えた方も、当てはまるものがないかチェックしてみてください。それぞれ直し方もあわせて紹介します。

失敗①:1か所だけすき間が残っている

もっとも多い失敗です。スパイクの継ぎ目、ネットの端、室外機と壁の間など、1か所でも空いていればそこに止まられます。

直し方:新しいフンが落ちている位置を見れば、どこが空いているかがわかります。その箇所に切れ端を継ぎ足すか、丸めたネットを詰めてください。

失敗②:テグス・糸がたるんでいる

張った直後はピンと張れていても、風や気温の変化で数日後には緩みます。たるむと鳩は平気で上に乗ります。

直し方:張り直すか、本数を増やします。維持が難しいと感じたら、スパイクに切り替えてみてください。

失敗③:両面テープが外壁に付かない・剥がれる

コンクリートやざらついた面、ほこりの多い場所では両面テープがうまく付きません。雨に濡れて剥がれることもあります。

直し方:結束バンドでの巻き留めに変更します。テープを併用する場合は、貼る前に必ず設置面を乾いた布で拭いてください。

失敗④:ネットが風でばたついてすき間ができる

3辺を固定していても、中間が留まっていないと風でめくれ上がります。軽いネットほど起きやすい現象です。

直し方:中間点を2〜3か所追加で留め、下端に洗濯ばさみなどで軽い重りを付けます。

失敗⑤:一部だけ塞いで、別ルートから入られる

手すりだけ、格子の下だけ、といった部分対策では鳩が侵入ルートを変えてきます。

直し方:ステップ1に戻り、止まれる面をもう一度すべて洗い出してください。移動先を先回りして塞ぐことが解決につながります。

失敗⑥:忌避剤を1個そのまま置いている

においの届く範囲が足りず、効果が出ません。

直し方:分割して間隔を空けて置き直すか、ネット袋に入れて吊るします。ただし止まり面が残っていれば忌避剤だけでは戻るため、物理対策を先に終わらせてください。

失敗⑦:掃除をせずにグッズだけ置いた

フン・羽・巣材が残っていると「安全な場所」という痕跡になり、鳩が戻る手がかりになります。

直し方:いったんグッズを外し、掃除をやり直してから設置し直します。手間はかかりますが、順番を守るほうが結果的に早く解決します。

【ステップ5】効いたかどうかを見極めよう|破られたときの対処法

設置が終わったら、「これで大丈夫なのか」を見極める目安があると安心です。効いていないのに続けても意味がありませんし、効いているのに不安なままでも落ち着きませんよね。

ここでは、設置してから何日目に何を見ればいいのか、そして破られた場合の対処を見ていきましょう。

3日・1週間・2週間で見るポイント

経過 確認すること 判断
当日〜3日 新しいフンの有無 来なくなるのが普通。まだ「効いた」と判断しない
1週間 新しいフンの有無と位置、設置物のずれ 来ていなければ機能している可能性が高い。来ていればすき間を疑う
2週間〜1か月 同上 来ていなければ成功と判断してよい

設置直後に来なくなるのは、環境が変わったことへの一時的な警戒であることも多いため、3日では判断できません。1週間を最初の節目としてください。

あわせて、設置物が風でずれていないか、結束バンドが緩んでいないかも同時に確認します。

新しいフンの位置で、破られた原因がわかる

1週間後もまだ来ている場合、原因は次の4つのどれかです。

新しいフンの位置 原因 対処
対策していない面の上 塞ぐ範囲が足りない 止まり面をもう一度洗い出し、範囲を広げる
対策した面の上 すき間があるか、設置物がずれている すき間を詰め、固定を強化する
ネットの内側 端部のすき間 上端・下端・側端を再固定する
設置物が落ちている・飛んでいる 固定不足 結束バンドで二重に留める

100均では難しい場合は、次の方法に切り替えよう

次のいずれかに当てはまる場合は、100均で粘らずに切り替えたほうが早く解決します。

  • 夜間も居座っている
  • 巣材が集まり続けている
  • 複数羽が常駐している
  • 塞ぐべき範囲が広く、100均のネットでは枚数が足りない
  • 2階以上で、手すりの外側の作業が必要になる

このような場合に取れる方法は2つです。

ホームセンターの本格的な資材に切り替える より丈夫なネットや、針が長く間隔の狭い業務用のスパイクが手に入ります。費用は数千円から1万円程度が目安で、自分で施工する前提です。

専門業者に依頼する ベランダの規模や施工内容によりますが、数万円から十万円台が一般的な目安とされています。高所作業が必要な場合や、すでに巣がある場合は、安全面からも業者に任せたほうが確実です。

やっていいこと・ダメなこと|法律とマンションの管理規約

「勝手に対策して問題にならないだろうか」という不安は、先に解消しておきましょう。結論から言うと、この記事で紹介している対策はすべて問題なくおこなえます。

一方で、やってはいけないことも決まっています。ここで線引きを確認しておきましょう。

追い払い・侵入防止・掃除は自由にできる

次の行為は、いずれも問題なくおこなえます。

  • 鳩を追い払うこと
  • 止まれないようにすること(スパイク、トゲトゲ状バリアの設置)
  • 侵入を防ぐこと(ネットの設置)
  • フンや羽を掃除すること
  • 卵のない段階の巣材(枯れ枝など)を撤去すること

つまり、対策そのものに法律上の制限はありません。むしろ早めに取りかかるのがおすすめです。

捕獲・殺傷・卵やヒナのいる巣の撤去はできない

一方で、次の行為は原則としてできません。

できないこと 理由と注意点
捕獲する 許可なくおこなうことは禁止されています
傷つける・殺す 同上。罰則の対象になります
卵やヒナのいる巣を無断で撤去する 卵が1個、ヒナが1羽でも該当します
毒餌や有害な薬品をまく 人やペットへの危険もあります

ここで注意していただきたいのが、「鳩は保護されていない鳥だから自由に処分できる」という情報は誤りだという点です。

ドバト・キジバトを含む野生の鳥類とその卵は、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)の第8条により、原則として捕獲や採取が禁止されています。違反した場合は同法第83条にもとづき、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

巣に卵やヒナがある場合は、自己判断で動かさず、お住まいの自治体(市区町村の環境・鳥獣保護の担当窓口)に相談してください。

なお、ヒナが巣立つまでの期間はおおむね1か月程度とされています。その期間を見守ったうえで、空になった巣を撤去し、同じ場所に巣を作られないよう物理対策をおこなうのが現実的な進め方です。

※出典

ベランダは共用部|設置前に確認したいこと

マンションやアパートの場合、もうひとつ確認しておきたいことがあります。

ベランダは専有部分ではなく、専用使用権のある共用部分として扱われることが一般的です。そのため、外観に影響する設置や、恒久的な取り付けは管理規約の確認対象になることがあります。

確認事項 内容
管理規約 ネットなど外観に影響する設置が制限されていないか
避難経路 避難ハッチの上、隔て板の前を塞いでいないか
原状回復 ビス留めや接着など、外せなくなる方法を使っていないか
事前連絡 とくにネットを張る場合は、管理会社や大家さん、管理組合に一報を入れる

置くだけ・挟むだけ・結束バンドで留めるだけといった方法であれば、退去時にすぐ撤去できます。外せる固定方法を選んでおくことが、後々のトラブル回避につながります。

近隣への配慮|反射光と「隣に押しつけない」こと

最後に、ご近所への配慮です。

反射光の向きを確認する CDや反射テープを使う場合、光が向かいの住戸の窓に入らない角度にしてください。反射光は近隣トラブルの原因になることがあります。

音の出る対策は避ける 鳥よけ用の音を出す方法は、集合住宅では騒音トラブルの原因になります。

隣家側にだけ対策を寄せない 自分の側だけを塞ぐと、鳩が隣のベランダに移るだけになってしまいます。自宅の止まり面を全体的に塞ぐことを心がけてください。

鳩対策のよくある質問

最後に、よく寄せられる疑問にお答えします。

100均のネットの目合いは鳩に足りますか?

足りています。100均の鳥よけネットの目合いは約20mmで、鳩に必要とされる30mm以下を満たしています。ただし、目合いが合っていても端にすき間があれば入られるため、固定のしかたのほうが重要です。

賃貸でネットを張ってもいいですか?

外観に影響する設置は管理規約の確認対象になる場合があります。ビス留めなど原状回復できない方法は避け、結束バンドなど外せる固定にしたうえで、事前に管理会社や大家さんに一報を入れておくと安心です。

すでに巣ができていたらどうすればいいですか?

卵やヒナがある場合は作業を中断し、自治体の担当窓口に相談してください。無断での撤去は法律で禁止されています。ヒナが巣立つまでの期間はおおむね1か月程度とされているため、その間は見守り、空になってから撤去したうえで物理対策をおこなうのが現実的です。枯れ枝などの巣材が集まっているだけで卵がない段階であれば、撤去して問題ありません。

CDや磁石は本当に効かないのですか?

CDは設置直後こそ効果がありますが、数日から2週間ほどで慣れて止まるようになります。磁石については、公的な資料の実験で飛来回数や滞在時間に差が見られなかったという結果が示されています。いずれも物理対策の上乗せとして使うのであれば意味はあります。

効果が出るまで何日くらいかかりますか?

設置直後に来なくなるのは珍しくないため、3日では判断できません。1週間、2週間と経過を見て、新しいフンがなければ成功と考えてよいでしょう。

トゲトゲで鳩が怪我しませんか?

市販されているものは、止まりにくくするための形状であり、鳥を傷つけることを目的とした製品ではありません。ただし、釘や針金を自分で加工して鋭利なものを作るのは、人やペットの怪我にもつながるため避けてください。

室外機の上はどうやって塞げばいいですか?

上面をトゲトゲ状バリアで隙間なく覆うか、ネットをかけます。あわせて、壁とのすき間や裏側の空間も塞いでください。ただし前面の吹き出し口は絶対に塞がないようにしてください。

鳩よけスプレーや漂白剤をまくのは効果がありますか?

塩素系漂白剤を鳥よけ目的でまくのはおすすめできません。素材が傷み、人やペットにも危険が及ぶうえ、近隣への影響もあります。鳥よけとしての効果も期待できません。

まとめ:止まり面をなくせば、100均のグッズでも鳩は来なくなる

鳩対策は、高価なグッズをそろえることよりも、「どこを、どう塞ぐか」で結果が決まります。今日フンの位置を確認して、100均で数百円ぶんのものを買ってくれば、その日のうちに作業を終えられます。効果が出ているかどうかは1週間後に分かります。

イタチごっこを避けるためにも、止まり面をまとめて塞いでしまうことが、結局はいちばんの近道です。要点を以下にまとめます。

この記事の要点まとめ
  • 鳩対策の本質は「止まれる面と侵入するすき間を物理的になくすこと」。CDや置物など実害のない刺激には慣れてしまうため、効果が続かない
  • 100均で優先すべきは、掃除道具・鳥よけスパイク(またはトゲトゲ状バリア)・防鳥ネット・結束バンドの4点。合計およそ500〜800円でそろう
  • 100均の鳥よけネットの目合いは約20mmで、鳩に必要とされる30mm以下を満たしている。失敗の原因は目合いではなく端のすき間にある
  • 作業の順番は「掃除 → 物理対策 → 補助」。フンや巣材が残っていると痕跡になり、鳩が戻ってくる
  • 掃除は乾いたまま掃かず、水で湿らせて5分置いてから、手袋とマスクを着けて一方向に拭き取る。仕上げに消毒用エタノールで拭き上げる
  • 追い払い・侵入防止・清掃は自由にできるが、卵やヒナのいる巣の撤去は無断ではできない。マンションではネット設置前に管理規約の確認を

参考資料

※以上は記事制作時の情報となります。現時点でのお取り扱いがない可能性もございますが、何卒ご容赦ください。