ズボンのすそ上げのやり方を完全解説|手縫い・ミシン・テープ別に手順を紹介

ズボンのすそ上げのやり方を完全解説|手縫い・ミシン・テープ別に手順を紹介

ズボンを買ったら丈が長すぎた、通販で届いたら裾上げされていなかった……。そんな経験はありませんか。すそ上げは専門店に頼まなくても、自分で意外と簡単にできます。

具体的な方法は手縫い・ミシン・裾上げテープの3つがあり、手元の道具や仕上がりのイメージに合わせて選ぶのがおすすめ。

この記事では、方法の選び方から、裾の長さの決め方、各方法の具体的な手順、よくある失敗と対処法まで、初めてでも迷わず実践できるようにまとめました。

この記事でわかること
  • 手縫い・ミシン・裾上げテープの3つの方法の違いと自分に合う方法の選び方
  • 何cmに合わせればよいか、ズボンの種類やシーン別の長さの目安
  • 各方法の実践ステップきれいに仕上げるコツ
  • 素材ごとに使える方法・使えない方法の判断基準
  • 失敗しやすいポイントと対処法

すそ上げに必要な道具と3つの方法の選び方

すそ上げをはじめる前に、まず「どの方法を使うか」を決めましょう。方法によって必要な道具も変わるため、手元にあるものを確認してから選ぶのがスムーズです。

手縫い・ミシン・裾上げテープ、3つの方法を比較する

3つの方法の特徴を以下の表でまとめました。自分の状況に合うものを選んでください。

手縫い ミシン 裾上げテープ
難易度 ★★☆ ★★☆ ★☆☆
所要時間 30〜60分 15〜30分 10〜20分
仕上がりの見た目 縫い目が目立ちにくい 縫い目が表に出る 自然(両面タイプ)
耐久性 普通 高い やや低め
必要な道具 針・糸・まち針 ミシン・ミシン糸・まち針 裾上げテープ・アイロン・当て布
向かない素材 特になし ストレッチ素材(専用押さえ金が必要) ナイロン・シルク・ストレッチ素材など

方法を選ぶ目安

  • ミシンを持っている → ミシン縫いが最もしっかり仕上がる
  • 縫い目を目立たせたくない(スーツ・フォーマル系) → 手縫いがおすすめ
  • できるだけ手早く、道具をそろえたくない → 裾上げテープが最短

すそ上げに使う道具一覧

方法を問わず共通して必要な道具と、方法ごとに追加で必要なものをまとめます。

共通して必要な道具

  • まち針またはクリップ(折り目の仮止め用)
  • メジャー(裾の長さを測る)
  • チャコペン(印をつける)
  • 手芸用はさみ(余分な布やテープをカット)

これらはすべて100均や手芸店で手に入ります。

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方法ごとに追加で必要な道具は以下のとおりです。

方法 追加で必要な道具
手縫い 縫い針・手縫い糸・糸通し・糸切りばさみ
ミシン 家庭用ミシン・ミシン糸
裾上げテープ 裾上げテープ・アイロン(アイロン台)・当て布・水(水溶性タイプの場合)

針・糸・糸通し・ミシン糸・裾上げテープはいずれも100均や手芸店で購入できます。特別な道具を用意しなくても、多くの場合は手元にあるもので対応できます。

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すそ上げする前に:裾の長さの決め方

どの方法を使うにしても、最初に「何cmに合わせるか」を決めなければなりません。長さの決め方を間違えると、仕上げた後に「短すぎた」「長すぎた」という取り返しのつかない失敗になるため、最初にしっかり確認しましょう。

裾の長さの基本:かかとを基準に考える

すそ上げの基本的な長さの目安は、かかとから地面まで1〜2cmです。立ったときに裾がかかとにかかるか、かかるかどうかのギリギリの長さが一般的に「きれいに見える丈」とされています。

必ず靴を履いた状態で合わせるのが重要なポイントです。素足とヒールのある靴では3〜5cmの差が出ることもあり、素足で合わせてから靴を履くと丈が短すぎた、ということが起こります。

着用する予定の靴を履いた状態で長さを確認しましょう。

一人で長さを確認するときは、壁に背をもたれて姿見の前に立つか、スマートフォンで全身を撮影して確認する方法が便利です。

誰かに見てもらえる場合は、横から見てもらうと前後のバランスも確認できます。

ズボンの種類・着用シーン別の長さの目安

基本の「かかとから1〜2cm」を基準にしつつ、ズボンの種類や着用シーンによって微調整します。

ズボンの種類 目安の長さ(かかとからの距離) 補足
ストレートパンツ かかとから2〜3cm 汎用性が高い定番の長さ
スキニーパンツ かかとから6〜8cm(くるぶし付近) 短めにするとすっきり見える
ワイドパンツ かかとから5mm〜1cm(ほぼ地面) 長めにするとバランスが良い
スーツ(シングル) かかとから1〜2cm フォーマルなので長めが基本
スーツ(ダブル) かかとから1〜2cm+折り返し幅3〜4cm 折り返し幅も事前に決めておく

着用シーンによる調整

  • カジュアルな場面 → 短め(くるぶし付近)にするとこなれた印象になる
  • ビジネス・フォーマルな場面 → 長め(かかとにかかる)にするとまとまった印象になる

スーツのダブル仕上げは、折り返し部分の幅(一般的に3〜4cm)も事前に決めてから作業に入ります。自信がない場合はお直し専門店に相談するのがおすすめです。

長さを決めたら:まち針で正確に印をつける方法

裾の長さが決まったら、まち針で印をつけ、折り目をつけて固定します。

手順

  1. ズボンを実際に履き、靴を履いた状態で、仕上げたい長さの位置で裾を内側に折り返す
  2. 折り返した位置をまち針またはクリップでとめる(サイドのラインが左右でそろっているか確認する)
  3. ズボンを脱いで裏返し、左右の丈が同じ長さになっているかメジャーで確認する
  4. アイロンで折り目をしっかりとつける(折り目がつくと縫いやすく、仕上がりもきれいになる)

左右の丈がずれないためのポイント

まち針を打つときは、必ず両足分確認してください。片足だけ合わせてもう一方を目分量で折ると、仕上がった後に左右で丈が違う、という失敗が起きやすくなります。脱いだ後にメジャーで数値を揃えるひと手間が重要です。

アイロン定規(100均でも購入できます)を使うと、折り幅を均一にそろえやすく、よりきれいに仕上がります。

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手縫いでのすそ上げのやり方

手縫いは、針と糸があれば道具をほとんどそろえずにできる方法です。縫い目が表から目立ちにくい「流しまつり縫い」を使うため、スーツやフォーマルなズボンにも向いています。時間は30〜60分かかりますが、道具さえあれば今日すぐに始められます。

手縫いに必要な道具を準備する

必要な道具

  • 縫い針(手縫い用)
  • 手縫い糸(服の色に合わせる)
  • まち針
  • 糸切りばさみ

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糸の色の選び方

服の色と完全に一致する糸が見つからないときは、服より少し濃い色を選ぶと目立ちにくくなります。薄い色より濃い色のほうが、縫い目が影のように見えてなじみやすいためです。

糸通しがあると針に糸を通す作業がぐっとラクになります。針・糸・糸通しはいずれも100均や手芸店で手に入ります。

流しまつり縫いの手順(ステップバイステップ)

流しまつり縫いは、表から縫い目が見えにくい手縫いの裾上げでもっともよく使われる縫い方です。針を斜めに動かしながら、本体の布と折り山を交互にすくっていきます。

手順

  1. 1
    三つ折りにする

    ズボンを裏返し、裾を1cm内側に折る(1回目)。さらに2cm折り返す(2回目)。合計3cmが縫い代になる。アイロンで折り目をしっかりとつけてからまち針でとめる。

  2. 2
    糸を準備する

    針に糸を通して玉結びをする。糸の長さは50〜60cm程度にすると扱いやすい。

  3. 3
    針を入れる位置を確認する

    裏側から見て、三つ折り部分の折り山の内側(一番内側の折り目の裏)から針を出す。

  4. 4
    本体の布を1mmすくう

    折り山から3〜4mm先の本体布(ズボン本体の部分)の糸を1mm程度だけすくう。このとき、表から見て縫い目が見えないよう、できるだけ少ない量だけすくうのがポイント。

  5. 5
    折り山に針を戻す

    すくった位置から斜め前方(進行方向)3〜4mm先の折り山に針を刺し、裏側から出す。

  6. 6
    繰り返す

    4と5を繰り返す。針が斜めに動くのが特徴で、縫い目が「\」のように斜めに並んでいくのが正しい状態。

  7. 7
    玉止めをして完成

    一周縫い終わったら、玉止めをして糸を切る。

※縫い間隔の目安:横幅3〜4mm、本体布のすくい幅1mm以下

手縫いをきれいに仕上げるコツ

仕上がりに差が出る3つのコツを押さえておきましょう。

コツ1:本体布のすくい幅は1mm以下を意識する

表から見たときに縫い目が見えてしまう最大の原因は「布をすくいすぎること」です。表の布の糸を1〜2本だけかすめるように、できるだけ少量すくうのが目立たない仕上がりへの近道です。

コツ2:縫い幅を均等に保つ

縫い幅(3〜4mm)が途中で広くなると耐久性が落ちます。まち針を3〜4cm間隔でとめておくと、布がずれにくく均等な幅を保ちやすくなります。

コツ3:できるだけ1本の糸で縫いきる

途中で糸が足りなくなって継ぎ足すと、継ぎ目の部分だけ強度が変わります。あらかじめ「裾のまわりの長さ+10cm程度」の糸を用意しておきましょう。

玉止めをしっかりする

縫い終わりの玉止めが甘いと、洗濯や着用でほどけてきます。玉止めは同じ場所に2回重ねて行い、引っ張って動かないことを確認してから糸を切ってください。

手縫いのよくある失敗と対処法

失敗 原因 対処法
表から縫い目が目立つ 本体布をすくいすぎた リッパーでほどいて縫い直す。次は1mm以下を意識する
左右の丈がずれた 片足だけ確認してもう一方を目分量で折った まち針の段階で必ず両足分の長さをメジャーで確認する
縫い目がほつれた 玉止めが甘かった 該当箇所だけほどいて、玉止めを2回重ねてやり直す

リッパーについて:

縫い目をほどく「リッパー」という道具を使うと、縫い直しがスムーズです。100均でも購入でき、縫い目に沿ってなぞるだけで糸をきれいに切れます。

ミシンでのすそ上げのやり方

ミシンを持っている方には、ミシンによるすそ上げが最もおすすめです。耐久性が高く、一度コツをつかめば15〜30分で完成します。縫い目は表に出ますが、糸の色を合わせればさほど目立ちません。

ミシンでのすそ上げに必要な道具を準備する

必要な道具

  • 家庭用ミシン
  • ミシン糸(服の色に合わせる)
  • まち針
  • 手芸用はさみ

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ミシン糸と手縫い糸の違い

ミシン糸は手縫い糸より細く、スプールやコーン(円筒形の巻き芯)に巻かれています。手縫い糸をミシンに使うと糸切れや縫い目の乱れが起きやすいため、必ずミシン専用の糸を使いましょう。ミシン糸は100均や手芸店で購入できます。

たたき縫い(三つ折り縫い)の手順

ミシンでのすそ上げは「三つ折り縫い(たたき縫い)」が基本です。縫い目が表に出るため、仕上がりがカジュアルな印象になります。

手順

  1. 1
    三つ折りにしてまち針でとめる

    ズボンを裏返し、裾を1cm折る(1回目)、さらに2cm折り返す(2回目)。アイロンで折り目をつけてからまち針でとめる。

  2. 2
    ミシンの準備をする

    糸を服の色に合わせてセット。ミシンの針は生地の厚さに合うものを選ぶ(薄地は細番手、厚地は太番手)。

  3. 3
    側面の縫い目から縫いはじめる

    生地が一番厚くなっているサイドの縫い目(脇の縫い合わせ部分)から縫いはじめる。一番厚い部分を先に通過しておくことで、その後の縫い作業がスムーズになる。

  4. 4
    ゆっくり1周縫う

    生地を引っ張らず、ミシンのガイド線に生地端を合わせながらゆっくり縫い進める。1周するので、最初は返し縫い不要。

  5. 5
    縫いはじめに重ねて返し縫いをして完了

    1周して縫いはじめの位置に戻ったら、1〜2cm重ねてから返し縫いをして糸を固定する。

ミシンでのすそ上げのコツと厚地への対応

素材によって対応が変わるポイントをまとめます。特にデニムやストレッチ素材は注意が必要です。

コツ:生地を引っ張らずゆっくり縫う

ミシンの仕上がりが悪くなる最大の原因が「生地を引っ張りながら縫うこと」です。生地を送るのはミシンの送り歯の役割なので、手は添える程度にして、自然にミシンが進むのを待ちましょう。

デニム(厚地)への対応

デニムなどの厚い生地は、側面や股下の縫い合わせ部分で布が何枚も重なり、針が進みにくくなることがあります。このような厚みのある箇所では、無理にミシンを動かさず、ミシンのはずみ車を手で回して1針ずつ進めるのが安全です。

また、デニム用の太い針(14〜16番)と厚地用のミシン糸を使うと、針折れを防げます。

ストレッチ素材への注意

ストレッチ素材のズボンを通常の押さえ金で縫うと、生地が伸びながら縫われてしまい、仕上がりにシワが寄ることがあります。ストレッチ素材にはニット用の押さえ金を使うか、手縫いまたは伸縮タイプの裾上げテープを選ぶのがおすすめです。

ミシンのよくある失敗と対処法

失敗 原因 対処法
縫い目がよれる・波打つ 生地を引っ張りながら縫った 生地を手で送らず、ミシンに任せてゆっくり進む
針が折れた 厚い部分を無理に縫い進めた はずみ車を手で回して1針ずつ進む。針が折れたら新しい針に交換してから再開
縫い幅がばらつく ガイド線を見ていなかった ミシン台のガイド線に生地端を合わせながら縫う

裾上げテープでのすそ上げのやり方

裾上げテープはアイロンの熱で生地に接着するテープで、針もミシンも使わずにすそ上げができます。所要時間は10〜20分と最も短く、初めての方にも取り組みやすい方法です。ただし、素材によっては使えない場合があるため、事前の確認が必要です。

裾上げテープの種類と選び方

裾上げテープには複数の種類があり、素材や用途によって選ぶものが変わります。

種類 特徴 向いている素材
通常タイプ 最も一般的。水でぬらしてアイロンで接着 綿・ポリエステルなど一般的な素材
伸縮タイプ 伸び縮みする素材に対応 ストレッチ素材・ニット
幅広強力タイプ 接着力が高く、厚い生地にも対応 デニムなどの厚手生地
スカート専用タイプ 薄手でスカートの裾に向いている 薄手のスカート

片面・両面の違い

  • 片面タイプ:テープが1面だけ接着し、もう一方の面は見える。耐久性はやや高め
  • 両面タイプ:完成後にテープが見えなくなる。見た目が自然に仕上がる

仕上がりを重視するなら両面タイプを選びましょう。

100均でも通常タイプ・伸縮タイプ・幅広タイプなど複数の種類が揃っています。

注意: アイロン接着タイプのテープが使えない素材もあります。詳しくは次のセクション「裾上げテープが使えない素材と代替手段」を確認してください。

裾上げテープを使ったすそ上げの手順

用意するもの

  • 裾上げテープ
  • アイロン(アイロン台)
  • 当て布(薄い綿生地)
  • はさみ

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手順

  1. 1
    三つ折りにしてアイロンで折り目をつける

    裾を1cm内側に折り(1回目)、さらに2cm折り返す(2回目)。アイロンでしっかり折り目をつけてからまち針でとめておく。アイロン定規を使うと折り幅が均一になる。

  2. 2
    テープを必要な長さにカットする

    裾のまわりの長さを測り、その長さ+2〜3cm余分に長くカットする。テープはアイロンの熱で縮みやすいため、短めにカットすると足りなくなることがある。

  3. 3
    テープを水にぬらす(水溶性タイプの場合)

    テープを水にさっと浸し、軽く絞る。完全に濡らす必要はなく、全体がしっとりする程度でよい。

  4. 4
    接着面を下にして折り目に置く

    三つ折りにした折り山の内側(本体の布と折り返し部分の間)に、テープの接着面を下にして置いていく。テープを引っ張らず、自然に置くのがポイント。

  5. 5
    当て布をのせてアイロンを押し当てる

    テープの上に当て布をのせ、アイロンを10秒ほど押し当てる。押し当てたら隣にずらして同じ作業を繰り返す。アイロンを滑らせると生地がよれるため、「置いて押す→移動」の繰り返しで進む。アイロンの温度はテープの説明書に記載されている温度設定に従う。

  6. 6
    端の余ったテープをカットして完成

    一周したら余ったテープをはさみでカットし、端の部分もアイロンでしっかり接着して完成。

裾上げテープが使えない素材と代替手段

アイロンの熱を使う裾上げテープには、使えない素材があります。誤って使うと生地が変形したり、テープが透けて見えたりするため、事前に確認しましょう。

テープが使えない素材

  • ナイロン(アイロンの熱で溶けたり変形したりする)
  • シルク(高温に弱く、テープが透けて見えることがある)
  • 薄手のスーツ地(テープのラインが表から透ける)
  • 低温表示のある生地全般(アイロンが使えないか、使えても接着しにくい)
  • ストレッチ素材(通常テープでは伸縮に対応できず、洗濯で剥がれやすい)

使えない素材への代替手段

  • ナイロン・シルク・低温表示の素材 → 手縫いで対応する
  • 薄手のスーツ地 → 手縫いまたはお直し専門店に依頼する
  • ストレッチ素材 → 伸縮タイプの裾上げテープに変更する

テスト接着をおすすめするケース

初めて使う素材や、接着できるか自信がない場合は、裾の内側など目立たない部分に5cmほどテープを貼って試してみましょう。接着の強さや透け感を事前に確認してから本番に進むと安心です。

裾上げテープのよくある失敗と対処法

失敗 原因 対処法
テープが剥がれた アイロンを滑らせた、または押し当て時間が短かった 剥がれた箇所に再度テープを当ててアイロンを10秒ずつ押し当てる(再接着できることが多い)
生地がよれた テープを引っ張りながら置いた テープは引っ張らず自然に置く。よれた場合はテープをはがして最初からやり直す
テープが透けて見える 薄手の素材に通常タイプのテープを使った 両面タイプに変えるか、手縫いに切り替える
折り幅が左右でずれた アイロン定規を使わず目分量で折った アイロン定規を使って折り幅を均一にしてからアイロンをかける

素材別すそ上げの注意点まとめ

各方法のセクションで触れた素材ごとの注意点を、「どの方法が使えるか」という視点で一覧にまとめます。自分の手元のズボンの素材と照らし合わせて最終確認に使ってください。

素材ごとのすそ上げ方法の適否一覧

各素材について、より詳細に補足します。

  • デニム×テープ:厚みがあるため、接着が不十分になる場合がある。幅広強力タイプのテープを使うと改善されるケースも
  • スーツ地×テープ:薄手の素材はテープのラインが表から透けて見えることがある
  • ナイロン×テープ:アイロンの熱に弱く、生地が溶けたり変形したりする
  • シルク×テープ:繊細な素材のため、熱による変形と透けの両方のリスクがある
  • ストレッチ×ミシン:通常の押さえ金では生地が伸びながら縫われてしまう。ニット用押さえ金を使うか、手縫いに変更する

デニム・ストレッチ・スーツ生地のすそ上げで特に注意すること

失敗が起きやすい3つの素材について、それぞれの注意点を詳しく説明します。

デニム:必ず一度洗ってから裾上げする

デニム生地は洗濯すると2〜3cm縮む性質があります。新品のデニムをそのままの状態で裾上げすると、初めて洗濯したときに丈が短くなってしまいます。

デニムのすそ上げは必ず一度洗濯・乾燥させてから行いましょう。購入後すぐに裾上げしたい場合は、まず洗って乾かすひと手間を加えてください。

ストレッチ素材:専用の道具・テープを選ぶ

ストレッチ素材は伸び縮みする特性があるため、通常の道具では仕上がりに問題が出やすい素材です。

  • テープを使う場合 → 伸縮タイプの裾上げテープを選ぶ。通常タイプを使うと洗濯や着用で剥がれやすくなる
  • ミシンを使う場合 → ニット用の押さえ金に変えて縫う。ジグザグ縫いにすることで伸縮に対応できる
  • 手縫いの場合 → 縫い目が固定されすぎないよう、少し緩めに縫うのがコツ

スーツ生地:仕上がりが重要な場面は専門店へ

スーツ生地は薄手のものが多く、裾上げテープのラインが表から透けて見えるリスクがあります。手縫いであれば対応できますが、仕上がりの精度が求められるビジネスやフォーマルな場面で着るスーツは、お直し専門店に依頼するのが安心です。

自分でやるか専門店に頼むかの判断基準

すそ上げは自分でできる作業ですが、状況によっては専門店に依頼するほうが確実な場合もあります。以下を参考に判断してください。

専門店への依頼を検討すべきケース

次のうち、一つでも当てはまる場合は専門店への依頼を検討しましょう。

専門店の種類・料金・仕上がり日数

種類 料金の目安 仕上がりまでの日数 向いているケース
お直し専門店 1,000〜1,500円 最速当日〜数日 仕上がりを重視したい、急いでいる
クリーニング店(オプション) 1,000〜1,500円 数日〜1週間 クリーニングと一緒に依頼したい
購入店 購入時は無料、購入後は1,000円前後 数日(店舗による) 購入したばかりのズボンをすそ上げしたい

購入店への後日依頼について

多くの洋服店では、購入時に無料でのすそ上げに対応しています。「購入後に依頼したいが、断られた」という場合でも、まず購入店に確認してみましょう。購入後でも有料で対応してくれる店舗もあります。

すそ上げに関するよくある質問

すそ上げのやり方や実施後のメンテナンスについて、よくある質問をまとめました。

裾上げした後、元の長さに戻すことはできる?

方法によって異なります。

方法 元に戻せるか
手縫い・ミシン ○ 糸をほどけば元の長さに戻せる
裾上げテープ △ 剥がせるが、生地にのりの跡が残る場合がある

ただし、裾上げのときに布をカットした場合は元の長さに戻せません。「また長くしたい」という可能性がある場合は、カットせずに縫い代を多めに残しておきましょう。

糸をほどくときは「リッパー」という道具を使うと便利です。縫い目に沿って刃を入れるだけで糸をきれいに切ることができます。

裾上げテープは洗濯してもはがれない?

日常的な洗濯であれば問題なく耐えられる商品が多いですが、取り扱い方で長持ちしやすさが変わります。

テープを長持ちさせるコツ

  • 洗濯ネットに入れて洗う
  • 弱水流(手洗いコース)を使う
  • 乾燥機は使わない(熱で接着力が弱まる)
  • 洗濯後は自然乾燥にする

剥がれてきた場合は、再度アイロンを当てると再接着できるケースが多いです。ただし、完全に剥がれてしまった場合は新しいテープを貼り直すほうが確実です。

スカートのすそ上げも同じ方法でできる?

裾が直線のスカートであれば、ズボンと同じ手順で対応できます。手縫い・ミシン・テープのいずれも使用可能です。

ただし、以下のようなスカートは難易度が上がります。

  • フレアスカート・Aラインスカート:裾が曲線になっているため、まっすぐ折り返すのが難しい
  • プリーツスカート:プリーツの折り目がずれないよう調整しながら縫う必要がある
  • 裾にレースや装飾がある場合:装飾を傷つけずに加工する技術が必要

これらの形状のスカートはお直し専門店への依頼をおすすめします。

ジーンズのチェーンステッチは自分で再現できる?

家庭用ミシンでは再現できません。

チェーンステッチとは、ユニオンスペシャルなどの特殊なミシンを使った縫い目の一種で、連続したチェーン状に見えるのが特徴です。ジーンズの裾に使われることが多く、洗濯を重ねると独特の色落ち(アタリ)が出て味わいが増します。

家庭用ミシンでは構造上このステッチを縫えないため、元の風合いを残したままのすそ上げを希望する場合は、チェーンステッチ対応のミシンを持つデニム専門店やお直し専門店への依頼が必要です。

まとめ

最後に、記事の要点を再度まとめます。

  • すそ上げの方法は「手縫い・ミシン・裾上げテープ」の3種類。手元の道具と仕上がりのイメージで選ぶ
  • 裾の長さは「かかとから地面まで1〜2cm」が基本。ズボンの種類やシーンで微調整する
  • 手縫いは流しまつり縫いで縫い目が目立たず、ミシンは耐久性が高く、テープは最も手軽
  • デニムは一度洗ってから、ストレッチ素材は専用テープ・押さえ金で、スーツ地はテープを避けるのがポイント
  • スーツ・フォーマル・特殊素材・裾上げ幅が大きい場合はお直し専門店への依頼を検討する

※以上は記事制作時の情報となります。現時点でのお取り扱いがない可能性もございますが、何卒ご容赦ください。