電球の種類・選び方完全ガイド|初心者でも5分でわかる失敗しない購入方法

電球の種類・選び方完全ガイド|初心者でも5分でわかる失敗しない選び方

電球が切れたとき、「どの電球を買えばいいかわからない」と困ってはいないでしょうか。E26やルーメンなど専門用語が多く、種類も豊富で迷ってしまう方も多いはずです。

ECサイトなどで購入してから「電球が合わなかった」というのはもったいないし交換も大変な手間がかかります。

この記事では、電球の交換・購入に不慣れな方でも電球の種類をしっかり理解し、最短5分程度で必要な電球を選べる方法をステップ形式で解説していきます。

5分でわかる!失敗しない電球の選び方4ステップ

電球が切れて今すぐ必要な方のために、最小限の確認項目だけで正しい電球を選べる手順をご紹介します。以下の4ステップを順番に進めれば、購入すべき電球を特定できます。

ステップ1:口金サイズを確認する(所要時間:2分)

まず切れた電球を外して、根元の金属部分(口金)の直径を測りましょう。日本の家庭用照明では、主にE26(直径26mm)とE17(直径17mm)の2種類が使われています。

確認方法1:定規で測る

口金の直径を定規で測り、26mm前後ならE26、17mm前後ならE17と判断してください。

確認方法2:ペットボトルキャップと比較する(簡易チェック)

定規がない場合に便利な方法です。ペットボトルのキャップの直径は約26mmなので、E26の口金とほぼ同じサイズです。

  • キャップとほぼ同じ大きさ:E26
  • キャップより明らかに小さい:E17

と判断できます。

確認方法3:電球本体の刻印を読む

電球の根元部分に小さく「E26」「E17」と印字されています。見えにくい場合はスマホのライトで照らすと読みやすくなります。

【注意】電球の形状について

一般的な家庭用照明の約90%は丸い「A型(一般電球形)」ですが、ダウンライトやシャンデリアなどでは「小型球」「ボール球」など特殊な形状が使われることがあります。基本的には「切れた電球と同じ形」を選べば問題ありません。

ステップ2:部屋の種類から明るさと光色を決める(所要時間:1分)

「ワット数」や「ルーメン」といった用語がわからなくても、部屋の用途から推奨されるスペックを即座に判断できます。

部屋別・推奨スペック早見表

場所 推奨明るさ(LED) 推奨光色 理由
リビング(8畳) 60W形相当 × 2〜3個 昼白色 団らんと作業の両立
寝室(6畳) 60W形相当 × 2個 電球色 リラックス、快眠のため
トイレ 40W形相当 × 1個 電球色 リラックス重視
浴室 60W形相当 × 1個 昼白色 清潔感、掃除のしやすさ

明るさ(W形相当):LED電球には「60W形相当」のように、白熱電球の明るさに換算した表記があります。今まで使っていた電球と同じW数表記のものを選べば、明るさは維持できます。

また、光色に迷ったら「昼白色」を選びましょう。自然な白色で、どんな部屋にも合う失敗の少ない色です。

ステップ3:特殊な器具がないか確認する(所要時間:1分)

照明器具に特殊な機能や構造がある場合、それに対応した電球を選ばないと「点灯しない」「すぐ切れる」といったトラブルになります。以下の3点をチェックしてください。

特殊器具チェックリスト

  • 調光機能はあるか?:壁スイッチにつまみやスライダーがある、またはリモコンに「調光(明るさ調整)」ボタンがある場合、「調光器対応」のLED電球を選んでください。
  • 器具は密閉されているか?:浴室、洗面所、玄関などで、電球がガラスやプラスチックのカバーで完全に覆われている場合、「密閉型器具対応」のLED電球を選んでください。
  • ダウンライト(天井埋込)か?:天井に埋め込まれている照明の場合、熱がこもりやすい「断熱材施工器具」の可能性があります。器具に「Sマーク」がある場合は「断熱材施工器具対応」を選んでください(詳しい確認方法は後述します)。

ステップ4:購入する(所要時間:1分)

ステップ1〜3で確認した情報をもとに、店舗またはネットで購入しましょう。買い間違いを防ぐため、以下のテンプレートを活用してください。

店員への注文伝え方テンプレート

「E26(またはE17)の 昼白色(または電球色)、60W形相当のLED電球をください」

※特殊器具がある場合は、最後に以下を付け加えてください。

「調光器対応(または密閉型器具対応)でお願いします」

購入前の最終チェックメモ

  • 口金サイズ:E26 / E17
  • 明るさ:〇〇W形相当
  • 光色:電球色 / 昼白色 / 昼光色
  • 特殊対応:調光器 / 密閉型 / 断熱材 / なし

電球の基礎知識|種類と専門用語を理解する

電球選びで出てくる専門用語と、基本的な電球の種類を簡潔に解説します。この章を読んでいただければ、パッケージ表記や店員の説明が具体的にわかるようになるでしょう。

白熱電球とLED電球の違い

現在市販されている電球は、主に白熱電球とLED電球の2種類です。それぞれのメリット・デメリットを理解して選ぶことが重要です。

項目 白熱電球 LED電球
価格 約100円 約1,000円
寿命 約1,000時間 約40,000時間
消費電力(60W形相当) 約54W 約7W
寿命の比較 約4ヶ月(1日8時間) 約13年(1日8時間)
トータルコスト(10年) 約17,500円 約2,900円

白熱電球は初期費用が安いですが、寿命が短く頻繁に交換が必要です。LED電球は初期費用が高いですが、寿命が40倍長く、電気代も約7分の1で済みます。

結論として、毎日長時間使う場所(リビング、寝室など)にはLED電球を強く推奨します。迷ったらLED電球を選んでおけば間違いありません

口金サイズ(E26、E17)とは

口金サイズのイメージ

口金は電球の根元の金属のねじ込み部分のことです。日本の家庭用照明では、主にE26とE17の2種類が使われています。

E26は直径26mmの口金で、一般家庭で最も多く使われるサイズです。E17は直径17mmの口金で、小型照明器具(ダウンライト、シャンデリアなど)に使われます。

Eは発明者エジソン(Edison)の頭文字、数字は口金の直径(mm)を表しています。

ワット数とルーメンの違い

電球選びで最も混乱しやすいのが、ワット(W)とルーメン(lm)の違いです。

ワット(W)は消費電力を表す単位で、電球がどれだけ電気を使うかを示します。数値が小さいほど電気代が安くなります。

ルーメン(lm)は明るさを表す単位で、電球がどれだけ明るいかを示します。数値が大きいほど明るくなります。

LED電球は消費電力が少ないのに明るいため、白熱電球との比較で「60W形相当」のように表示されます。例えば、LED電球7Wで、白熱電球60Wと同じ明るさ(約810lm)になります。

白熱電球 ルーメン(lm) LED電球の消費電力
40W形 約485lm 約5W
60W形 約810lm 約7W
100W形 約1,520lm 約12W

光色の種類(電球色・昼白色・昼光色)

光色の種類

LED電球は光の色を選べるのが大きな特徴です。主に3種類の光色があり、それぞれ雰囲気や用途が異なります。

3種類の光色の雰囲気・特徴・色温度

リラックスしたい場所は電球色、作業や勉強をする場所は昼白色または昼光色を選びましょう。迷ったら昼白色がオールマイティで失敗が少ないです。

場所別・状況別の電球の選び方

上記を踏まえて、家の各場所に最適な電球を、具体的な電球スペックとともにご紹介します。

リビング・ダイニングの電球選び

リビングは家族が集まり、様々な活動をする場所なので、電球選びが重要です。

8畳リビングのおすすめは、明るさが3,300〜4,300lm(60W形×3個)、光色は昼白色(オールマイティ)または電球色(リラックス重視)です。

昼白色は自然な明るさでどんな活動にも対応でき、電球色は夕食時に料理が美味しそうに見え、リラックスした雰囲気で団らんできます。

寝室の電球選び

寝室は睡眠の質を左右する重要な場所です。

6畳寝室のおすすめは、明るさが2,700〜3,700lm(60W形×2個程度)、光色は電球色(強く推奨)です。

青白い光(昼白色・昼光色)はブルーライトを多く含み、睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を抑制します。

就寝1〜2時間前に電球色の照明にすることで、自然な眠気を促せます。

キッチンの電球選び

キッチンは料理をする場所なので、食材の色が正確に見える明るさと光色が重要です。

おすすめは、明るさが1,500〜2,500lm(60W形×2〜3個)、光色は昼白色(強く推奨)です。

食材の色が自然に見え、新鮮さや傷みを正確に判断できます。電球色だと、食材がオレンジがかって見え、色の判断を誤る可能性があります。

トイレの電球選び

トイレは短時間しか使いませんが、毎日頻繁に使う場所です。

おすすめは、明るさが400〜600lm(40W形相当×1個)、光色は電球色または昼白色(好みで選んでOK)です。

人感センサー付き電球を使うと、消し忘れを防ぎ、夜中の利用時に自動点灯するので便利です。

浴室の電球選び

浴室は湿気が多いため、防湿・密閉型器具対応の電球が必須です。

おすすめは、明るさが600〜1,000lm(60W形×1個)、光色は昼白色(強く推奨)、必須条件として密閉型器具対応です。

浴室の照明は、ほとんどがカバーで覆われた密閉型器具です。通常のLED電球は熱がこもって寿命が短くなります(数ヶ月で切れることも)。

必ず「密閉型器具対応」の表示がある製品を選んでください。

玄関・廊下・階段の電球選び

玄関、廊下、階段は、安全性を最優先に考えて電球を選びます。

玄関のおすすめは、明るさが500〜800lm(40〜60W形×1個)、光色は昼白色または電球色です。

廊下・階段のおすすめは、明るさが300〜500lm/箇所(40W形×1個)、光色は昼白色(安全性重視)です。

人感センサー付き電球を活用すると、自動点灯・消灯で便利で節電効果も高くなります。

書斎・勉強部屋の電球選び

書斎や勉強部屋は、集中力を高め、目の疲れを軽減する照明が重要です。

6畳書斎のおすすめは、明るさが3,000〜4,000lm(60W形×3〜4個)、光色は昼白色または昼光色です。

作業や勉強には、リビング並みの明るさが必要です。暗いと目が疲れ、集中力が低下します。

「特殊な照明器具」の詳しい見分け方

ステップ3で触れた特殊器具について、非対応の電球を使うと故障や火災の原因になります。判断に迷う場合の詳しい見分け方を解説します。

1.調光器付き器具

通常のLED電球を調光器(明るさ調整機能)付きの器具に使うと、点灯しない、ちらつく、異音が出るといった不具合が起きます。

見分け方

壁のスイッチが回転式やスライダー式になっている、またはリモコンで明るさを変えられる場合。

選び方

必ずパッケージに「調光器対応」と書かれた製品を選んでください。価格は通常より高くなりますが必須です。

2. 密閉型器具

電球がカバーで覆われている器具は熱がこもりやすく、通常のLED電球だと電子回路が熱で壊れ、短期間で切れてしまいます。

見分け方

浴室、洗面所、玄関灯などで、電球が外から直接触れない(カバーの中にある)状態。

選び方

「密閉型器具対応」の表示があるものを選びましょう。

※パッケージによっては「密閉形」と表記されていることもありますが、意味は同じです。

3. 断熱材施工器具(ダウンライト)

天井裏に断熱材が敷き詰められている場合、埋め込み型照明(ダウンライト)の上部が断熱材で覆われており、非常に熱がこもりやすくなっています。

見分け方

電球を外して、ソケットの周辺や反射板(傘の内側)、または器具本体のシールを確認してください。「Sマーク(SB、SG、SGⅠ)」というマークがあれば該当します。

選び方

必ず「断熱材施工器具対応」のLED電球を選んでください。これを選ばないと、最悪の場合火災のリスクがあります。判断できない場合は、電気店などに相談することをおすすめします。

電球選びのよくある失敗例と対処法

電球選びでよくある失敗例と対処法をまとめてご紹介します。

失敗例①:口金サイズを間違えて買ってしまった

「口金変換アダプター」を使えばサイズを変換できます(例:E17の器具にE26の電球など)。ただし、基本的には未開封なら購入店で交換してもらうのが一番です。

失敗例②:明るさが足りない/眩しすぎる

暗い場合はワット形相当数が大きいものへ、眩しい場合は小さいものへ交換します。調光機能付きのLED電球(リモコン付き)を導入すれば、後から明るさを調整できて便利です。

失敗例③:LED電球がすぐ切れた

最も多い原因は「密閉型器具」や「断熱材施工器具」に非対応のLED電球を使ってしまったことです。

器具に合った対応品(密閉型対応など)に買い替えましょう。多くのLED電球にはメーカー保証(1〜5年)がついているため、レシートがあれば無償交換できる場合があります。

失敗例④:新しい電球が点灯しない

電球がしっかり奥までねじ込まれているか確認してください。また、調光器付き器具に通常のLED電球を使っていないかも再確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. 口金サイズがどうしてもわからない時は?

電球や照明器具の写真をスマホで撮影して、家電量販店で店員に見せましょう。

または、照明器具の型番をメーカーのホームページで検索して仕様を確認してください。わからないまま購入すると失敗するので、必ず確認してから購入してください。

Q2. LED電球は調光器で使えないの?

通常のLED電球は調光器で使えません。「調光器対応」のLED電球なら使用可能です。

必ずパッケージに「調光器対応」「調光機能対応」の表示があることを確認してください。

Q3. LED電球がすぐ切れるのはなぜ?

最も多い原因は、密閉型器具に非対応品を使用していることです。

浴室、洗面所、玄関などの密閉型器具で非対応品を使うと、数ヶ月で切れます。対処法は、密閉型器具対応、調光器対応の電球に交換することです。

Q4. 白熱電球からLED電球に変えると本当に節約になる?

1日8時間使用する場合、約10ヶ月で元が取れます。

10年間で約40,000円の節約になります。毎日使う場所なら、LED電球に変える価値は十分あります。

Q5. 電球色と昼白色、迷ったらどちらを選べばいい?

迷ったら「昼白色」を選ぶのが最も無難です。昼白色は自然な白色で、どんな部屋にも合うオールマイティな色です。

Q6. ダウンライトの電球はどう選ぶ?

ダウンライトは断熱材施工器具の可能性が高いので、まず器具の内側にSマーク(SB、SG、SGⅠ)があるか確認してください。

Sマークがある場合は「断熱材施工器具対応」のLED電球を選ぶこと(必須)です。わからない場合は、家電量販店や電気工事業者に相談することを強く推奨します。

まとめ:電球選びで失敗しないための3つのポイント

この記事で解説した内容について、最も重要な3つのポイントをもう一度おさらいしましょう。これらを押さえておけば、電球選びで失敗することはほとんどないはずです。

1.口金サイズと器具の仕様を必ず確認する

口金サイズ(E26、E17)を定規で測る、またはペットボトルキャップで比較しましょう。

調光器、密閉型器具、断熱材施工器具など、特殊な仕様があるか確認してください。この確認を怠ると、電球が使えない、すぐ切れる、火災のリスクがあります。

2. 部屋の広さと用途から明るさ・光色を決定する

部屋の広さ(畳数)に合った推奨ルーメン値を確認しましょう。

リラックス空間は電球色、作業空間は昼白色・昼光色を選びましょう。迷ったら昼白色が最も無難です。 

3. 長期的にはLED電球がお得

10年間で約40,000円の節約になります。

毎日使う場所(リビング、寝室、トイレなど)は、LED電球を強く推奨します。初期費用は高いですが、約10ヶ月で元が取れます(1日8時間使用の場合)。

あなたの電球選びがスムーズに進めるように、ぜひこの記事の内容を役立ててください。


※以上は記事制作時の情報となります。現時点でのお取り扱いがない可能性もございますが、何卒ご容赦ください。